変数はVBAに限らずプログラミング全般で最もよく使われる要素の一つで、文字列や数値といった情報を格納するために使う箱のようなものです。使用する場合はまず変数を宣言し、その変数に値を代入します。その後は代入した値を取り出したり、または新たな値に変更したり出来るようになります。
変数の宣言
変数の宣言はこのようになります。
Dim s As String
Dim 変数 As データ型
上の場合では「Dim s」の部分が変数の宣言となり、その後の「As String」が宣言した変数のデータ型を表します。ほかのプログラムではデータ型が不要なものもありますが、VBAの場合は必ず必要になるので忘れずに指定しましょう。
変数を使わないと
変数を使わないで税込みの価格を表示してみます。
それぞれ果物の価格に1.1を掛けています。
Sub tax_test1()
Debug.Print "りんご は税込み" & 150 * 1.1 & "円です"
Debug.Print "みかん は税込み" & 200 * 1.1 & "円です"
Debug.Print "ばなな は税込み" & 250 * 1.1 & "円です"
End Sub
この場合、もし消費税が11%となった場合、それぞれに設定されている税率を3箇所変更しなければいけません。「りんご は税込み” & 150 * 1.1 & “円です」の「1.1」の箇所を「1.12」に変更しなければいけませんね。
このコードはまだ三か所なのでいいですが、複雑になってくるともっと大変です。変更し忘れも出てくるでしょうし何より手間になります。
変数を利用すると
変数を利用するとこのようなVBAコードになります。
Sub tax_test2()
Dim tax As Single
tax = 1.1
Debug.Print "りんご は税込み" & 150 * tax & "円です"
Debug.Print "みかん は税込み" & 200 * tax & "円です"
Debug.Print "ばなな は税込み" & 250 * tax & "円です"
End Sub
このコードならもし消費税が12%になっても「tax = 1.1」の1.1を1.12に変更するだけでOKとなりますね。
VBAに限らず変数はプログラミングにおいて基本となります。しっかりと理解していきたいですね!