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「富士のフラッグシップは俺だ!」富士フィルムミラーレスカメラ頂上対決(X-T2・X-Pro2比較)

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X-T2が発表され、X-Pro2持ちの方は気になっているはず、「買い換えるべきか」と。今でもPro2を愛し、出かける際は必ず連れて歩っている私ですが、愛するが故にちょっとここがなぁ・・・と思うところもあるわけです。
しかしながら今回発表されたX-T2は、私がPro2に抱える不満や「ちょっとなぁ」と思うポイントをうまい具合にカバーしちゃってるんですよね。

そんな訳で今回はX-Pro2からX-T2への買い替えを検討している方、これから富士にのめり込みたいけどフラッグシップが二つもあってどっち買ったらいいのよ!と憤慨している方にX-T2とX-Pro2の違いを色々と挙げてみます。

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デザイン

まずはデザインから。これはまず見てもらった方が早いでしょうから、正面から順にどうぞ。サイズに関しては以前の記事でこんなのを書きましたのでそちらを参考にしてください。横幅ではPro2が大きく、縦幅ではX-T2といった感じです。それほどは変わりません。

X-Pro2とX-T2のサイズ・大きさ・重さ比較

正面比較

X-T2 X-Pro2 正面画像比較

Pro2の方はシャッタースピードダイヤルに ISOダイヤルが組み込まれている為、ダイヤルの数が少ないですし、ロゴが正面に無い為かなりすっきりとした印象です。Pro2にはOVFの窓も見えますね。グリップも小さめにデザインされています。
一方X-T2は大き目のグリップや大き目のファインダー、それぞれ独立した三つのダイヤルなどで、ごつごつした印象になっています。どちらかというと一眼レフに近いデザインですね。グリップが大きいX-Tシリーズには大き目のズームレンズ、OVFがあるProシリーズにはOVFのケラレがしにくい単焦点レンズと、一応メーカー的にも棲み分けはあるようですが、どちらにも同じレンズは付けられるので、好みの問題もおおきいかもしれません。やっぱりカメラには愛着も大事ですからね。 個人的にはPro2のデザインが好きです。

上面比較

X-T2 X-Pro2 上面画像比較

上面から見るとダイヤルの数が違うのがわかりますね。Pro2は左側にすっきりとしたスペースがあり、そこに控え目にロゴが配置されています。Pro2はボタン関係のほとんどを右側に寄せている為、右手でほとんどの設定が出来るようになっています。
変わってX-T2はダイヤルがそれぞれ独立しています。Pro2はシャッタースピードとISOダイヤルが一緒になっているので、ちょっと操作しにくいんですが、こちらは操作しやすそうです。

裏側比較

X-T2 X-Pro2 裏側画像比較

Pro2はやはりボタンが全て右側に集められていますね。これは操作が煩雑にならず、気に入っているポイントです。また右側にあるAF-LボタンとQボタンが乗っている出っ張りのおかげで、前面のグリップはそれほど大きくないですが、それを補うグリップ力を発揮します。これのおかげかフォーカスレバーも操作しやすいですよ。またフォーカスレバーの横に大きなスペースがあるので、ここに親指が丁度収まります。これも考えられたデザインです。
変わってX-T2。まず目を引くのは大きなファインダー。正直Pro2のファインダーは小さいので、これはかなりそそられます。メガネをかけているとなおさら困る事もあります。

次に大きな違いは液晶画面。この画像だとわかりにくいですが、X-T2はチルト液晶になり、縦と横に角度が変えられます。

X-T2 チルト液晶

これもPro2を使っていて不満だったポイントで、チルト液晶であればアングルの幅が広がるのはもちろんですが、子供を撮るときなどは、カメラを除いちゃうと子供はカメラに興味を持っちゃって撮影にならない場合があります。その点チルト液晶であれば腰あたりに構えて顔を見ながら撮影でるので、カメラに意識が向きにくいです。Pro2でも出来なくはないですが、液晶の角度を変えられた方がもちろん撮影しやすいです。
最後はシャッタースピードとISOダイヤルの下にあるこの部分。

X-T2 測光エリア設定・ドライブ設定

これは連写やブラケット撮影の切り替えに使う「ドライブ」設定と測光エリアの設定が出来るボタンです。Pro2ではボタンでの設定で、現状何になっているかは解りにくいのですが、X-T2は視覚的にわかりやすくなっています。設定も画面を見ずに出来るので咄嗟に変更も容易ですね。私はよくPro2で連写設定のまま知らずに撮影してしまう事があるのでこれも気になっているポイントです。

以上がデザイン面で見る違いでした。一応X-T2は「縦位置パワーブースターグリップ」なるものがあり、これを付けるとまたデザインは変わります。

X-T2ブースターグリップ

次は機能面で見る違いです。簡単に表にしてみましたのでご覧ください。あくまで違うところだけ抜粋しました。比較をして優位と思われるところは太字のピンク背景を付けています。またデザインや液晶のチルトなんかは後で変更が出来ませんが、機能面では富士フィルムは定期的にアップデートをして改善してくれています。その為、今現在X-T2よりも劣っている箇所のあるX-Pro2でも、積んでいるエンジンは同じですからこれからのアップデートで多々改善があるはず。それも踏まえソフト面編の表には「X-Pro2アップデート有無」として記載してありますので参考にしてください。ほとんど未定ではありますが。 ※バージョン2.0が発表されましたのでそれを踏まえての修正を加えています。

X-T2とX-Pro2の機能の違い(ハード面編)

まずはハード面での違いです。例えばチルト液晶の解像度だったり、ボタンの構造だったりアップデートではどうにもならない違いですね。

機能一覧表(ハード面)

比較項目 X-T2 X-Pro2
ビューファインダー 0.5型有機ELファインダー 約236万ドット(視野率約100%)
アイポイント:約23mm
視度調整範囲:-4~+2m-1
ファインダー倍率:0.77倍
対角視野:約38°(水平視野:約31°)
アイセンサー付き
OVF
電子式ブライトフレームファインダー(逆ガリレオ式) 撮影範囲フレーム視野率約92% ファインダー倍率約0.36倍/約0.60倍

EVF
0.48型TFTカラー液晶ファインダー 約236万ドット(4:3アスペクト) 視野率約100%
アイポイント:約16mm
視度調整範囲:-4~+2m-1
ファインダー倍率:0.59倍
対角視野:約29.1°(水平視野:約24.4°)
電子式レンジファインダー付き アイセンサー付き

液晶モニター 3.0型 3:2アスペクト TFTカラー液晶モニター 約104万ドット 3.0型 3:2アスペクト TFTカラー液晶モニター 約162万ドット
チルト式液晶 3方向チルト式 なし
ダイヤルロック方式 シャッタースピードダイヤル:ロック&リリースボタン式
ISO感度ダイヤル:ロック&リリースボタン式
露出補正ダイヤル:なし
シャッタースピードダイヤル:ボタン押し込み式
ISO感度ダイヤル:ダイヤル外周部引き上げ式
露出補正ダイヤル:なし
質量 撮影時質量
約507g(付属バッテリー、メモリーカード含む)

本体質量
約457g(バッテリー、メモリーカード含まず)

撮影時質量
495g(付属バッテリー、メモリーカード含む)

本体質量
445g(バッテリー、メモリーカード含まず)

フラッシュ 外付けフラッシュEF-X8(付属)使用 別売で対応
寸法 (幅)132.5mm×(高さ)91.8mm×(奥行き)49.2mm
(最薄部35.4mm)
(幅)140.5mm×(高さ)82.8mm×(奥行き)45.9mm
(最薄部34.8mm)
電源 充電式バッテリー NP-W126S (リチウムイオンタイプ)※付属 充電式バッテリーNP-W126(リチウムイオンタイプ)※付属
ワイヤレス機能 位置情報サーチ、スマートフォンへの画像送信、スマートフォンからの画像閲覧、リモート撮影機能、PC自動保存機能、instaxプリンタープリント、 Eye-Fi対応あり(Connected無し) 位置情報サーチ、スマートフォンへの画像送信、スマートフォンからの画像閲覧、リモート撮影機能、PC自動保存機能、instaxプリンタープリント
入出力端子 ビデオ出力

デジタル入出力
USB3.0 マイクロB端子
* リモートレリーズ端子兼用:RR-90(別売)用

HDMI出力
HDMIマイクロ端子(Type D)

その他
ø3.5mmステレオミニジャック(マイク用)、φ2.5mmリモートレリーズ端子
ホットシュー、シンクロターミナル * メカ式レリーズ市販品:シャッターボタン

ビデオ出力

デジタル入出力
USB2.0(High-Speed)/マイクロUSB端子
* リモートレリーズ端子兼用:RR-90(別売)用

HDMI出力
HDMIマイクロ端子(Type D)

その他
ø2.5mmステレオミニジャック(マイク/リモートレリーズ用)
ホットシュー、シンクロターミナル * メカ式レリーズ市販品:S1ボタン

記録メディア SDカード(~2G)/SDHCカード(~32G)/SDXCカード(~256G)UHS-Ⅰ/UHS-Ⅱ対応(両スロット対応) SDカード(~2G)/SDHCカード(~32G)/SDXCカード(~256G)
* UHS-I/UHS-II (Slot1のみ対応)

私的に気になる箇所は上の方にもってきています。違いが大きい箇所をそれぞれピックアップしてきます。

ファインダー

まずはやっぱりファインダーの違い。Pro2はOVFとEVFが使える代わりにファインダーが小さい。かたやX-T2はOVFが使えない代わりに大きな視野角のEVFが搭載されています。恥ずかしながら現在Pro2を持っていながら、OVFをほとんど使っていないんですよね・・・。使いこなせていないというかEVFに慣れすぎてしまいました。デザイン的には大いに気に入っているんですが、OVFが無くても問題が無い自分がいたりします。

液晶画面

X-T2は三方向のチルト式液晶になりました。今までは縦方向のみの可動でしたが、横にも可動するようになりました。X-Pro2はチルト式ではありませんので、液晶画面は可動しません。その代わりといっては何ですが約162万ドットとなりサイズは同じですが解像度はPro2の方が高いですね。
私は以前X-T10を使用していましたが、その際意外とチルトが役に立ち、普段では撮らないようなアングルから撮影が出来て重宝していました。それに子供って撮影するときにファインダーを覗いちゃうと、結構身構えちゃったりカメラをすごく意識しちゃうんですよね。その点チルト式だと腰当たりにカメラを構えても液晶を見下ろしながら撮影出来たりします。子供撮りにはあればうれしい機能なんですよね。

ダイヤルロック方式・ダイヤルの形状

両機種ともISO感度・シャッタースピード・露出補正それぞれ変更できるダイヤルはついているんですが、X-Pro2はデザイン上の関係かISO感度とシャッタースピードのダイヤルは一つのダイヤルに収められています。下の写真ようになているんですね。

X-Pro2 ISO感度・シャッタースピードダイヤル

んで、このISO感度とシャッタースピードのダイヤルは間違って移動中などに回ってしまわないように、ロック機構がついています。そのロック機構がそれぞれの機種でちょっと違うんです。X-T2はそもそも ISO感度とシャッタースピードのダイヤルは独立しており、中心にあるロックボタンを一回押すと解除、もう一回押すとロックされる解りやすい構造です。変わってPro2はちょっと変わっていて、シャッタースピードのダイヤルは基本的に「A」の箇所でロックがかかり、真ん中のボタンを押しながら「A」からずらすとボタンを押さずとも常に回るようになります。また「A」に戻すとロックがかかる仕組み。ISO感度のダイヤルは、ダイヤルの外周部を持ち上げながら回すと窓の数字が変わるような仕組みです。
これが正直慣れないとやりにくい。しかも最初のうちはちゃんと持ち上げないと、壊れちゃうんじゃないかと心配で心配で・・・。個人的にはISOダイヤルは外周部を持ち上げてロック解除で、外周部を下せばロックって構造でよかったんじゃないかと思っています。慣れればどうって事は無いんですが、気になる方は気になる構造ですよ。
動画でも撮ってみたので参考にどうぞ。

質量・寸法

大きさ・重さはほとんど変わらないといってもいいでしょう。上で書いた通りそれぞれデザインの方向が違いますからね。縦に長いのがX-T2で横に長いのがX-Pro2となります。重量でいえばX-Pro2が少しだけ軽いでしょうか。

フラッシュ

X-T2には付属でフラッシュが付いてきます。これですね。

EF-X8

実際付けられるストロボは同じですから、たまに使う人は用意しておくと安心です。他にも純正であればこんなのがあります。

 

電源・バッテリー

付属する電池はNP-W126SとNP-W126で違いますが、容量に違いは無く発熱耐性の違いのみだそうです。その為電池の持ちに関してはどっちを使っても一緒って事になります。下の電池は旧タイプです。

以上がハード面での違いです。続いてソフト面の違いを見ていきましょう。

X-T2とX-Pro2の機能の違い(ソフト面編)

この表は後に控えているX-Pro2のアップデート前の表になります。上のハードの違いはどうしようもないとして、このソフト面は積んでいるセンサー類なんかがそれぞれ一緒ですから、そういうところがしっかりしている富士フィルムは、今後色々Pro2もアップデートしてくれると思います。そういうわけで右側にアップデートで改善される予定があるものは対応予定と記載しました。中にはすでに対応しないと発表しているものもあります。それ以外は技術的には出来そうだけどまだわからないものは不明としてます。

機能一覧表(ソフト面編)

比較項目 X-T2 X-T2 (バッテリーグリップ有) X-Pro2 X-Pro2アップデート有無
標準撮影枚数 約340枚(ノーマルモード時)
充電式バッテリーNP-W126(リチウムイオンタイプ)
※XF35mmF1.4R使用時
約1000枚(VPB-XT2装着時)
充電式バッテリーNP-W126(リチウムイオンタイプ)
※XF35mmF1.4R使用時
約250枚(スタンダード・EVF)
約350枚(スタンダード・OVF)
充電式バッテリーNP-W126(リチウムイオンタイプ)
※XF35mmF1.4R使用時
シャッタースピード メカニカルシャッター
4秒~1/8000秒(Pモード時)、30秒~1/8000秒(全モード合わせて)
バルブ(最長60分)、TIME:30秒~1/8000秒

電子シャッター(*)
30秒~1/32000秒(P/A/S/Mモード)
バルブ:1秒固定、TIME:30秒~1/32000秒

メカ+電子シャッター
4秒~1/32000秒(Pモード時)、30秒~1/32000秒(全モード合わせて)
バルブ(最長60分)、TIME:30秒~1/32000秒

フラッシュ同調速度
1/250秒以下

*動いている被写体については画像が歪んで撮影される場合があります。

メカニカルシャッター
4秒~1/8000秒(Pモード時)(*)、30秒~1/8000秒(全モード合わせて)
バルブ(最長60分)、TIME:30秒~1/8000秒

電子シャッター
1秒~1/32000秒(P/A/S/Mモード)
バルブ:1秒固定、TIME:1秒~1/32000秒

メカニカル+電子シャッター
4秒~1/32000秒(Pモード時)、30秒~1/32000秒(全モード合わせて)
バルブ(最長60分)、TIME:30秒~1/32000秒

フラッシュ同調速度
1/250秒以下

*動いている被写体については画像が歪んで撮影される場合があります。

不明
動画 4K 3840×2160 29.97p/25p/24p/23.98p 100Mbps 連続最大 約10分まで
Full HD 59.94p/50p/29.97p/25p/24p/23.98p 100Mbps 連続最大 約15分まで
HD 1280×720 59.94p/50p/29.97p/25p/24p 50Mbps 連続最大 約30分まで
パワーブースターグリップ装着時は4K動画、FullHD動画共に約30分まで連続撮影可能。 Full HD 1920×1080 60p/50p/30p/25p/24p 連続最大 約14分まで
HD 1280×720 60p/50p/30p/25p/24p 連続最大 約28分まで
対応しない
起動時間 約0.3秒 約0.3秒 約0.4秒(ハイパフォーマンス時) 不明
撮影間隔 0.19秒(「NORMAL」モード時) 約0.17秒(グリップ付き「BOOST」モード時) 約0.25秒(ハイパフォーマンス時) 不明
シャッタータイムラグ 約0.05 秒(「NORMAL」モード時) 約0.045秒(グリップ付き「BOOST」モード時) 約0.05秒(ハイパフォーマンス時) 不明
AF速度 0.08秒(「NORMAL」モード時)、0.06秒(「BOOST」モード時) 0.06秒(ハイパフォーマンス時)
EVFフレームレート 60fps(「NORMAL」モード時)、100fps(「BOOST」モード時) 85フレーム/秒(ハイパフォーマンス時)
連写最速 約8コマ/秒(メカニカルシャッター)
約14コマ/秒(電子シャッター設定時)
約11コマ/秒(メカニカルシャッターグリップ付き「BOOST」モード時) 8コマ/秒(メカニカルシャッター) ※ver2.0での電子シャッター時の高速連射は対応せず。
ブラックアウト時間 約130ms 約114ms(グリップ付き「BOOST」モード時) 約150ms アップデートで対応
約130msに
低照度時AF性能 -3EV 不明 ※ver2.0アップデートで改善。体感値としては-2EVほど
AF性能 AF基本性能の向上 アップデートで対応(AF-Cカスタム設定は対応しない)
AF測距点 91点(最大325点) 77点(最大273点) アップデートで対応
AF-Cカスタム設定 あり なし 対応しない
オートパワーオフ機能 15秒、30秒、1分のタイマーを新設 アップデートで対応

動画

機能面で一番大きいのは動画機能です。今回のX-T2はこの動画機能にかなり力を入れてきており、4K録画や動画へのフィルムシミュレーションの適応などかなり魅力的です。またX-Pro2への4K録画対応はアップデートでも「対応しない」と富士フィルムは名言していますので、大きな違いになりますね。一応X-Pro2もHD録画は出来ますよ。

標準撮影枚数

こちらも違いがあります。X-Pro2にはOVFがありますから、そちらを使えば枚数は更に伸びるんですが、同じ条件のEVFで比べた場合、X-T2の方が90枚も多いんですね。同じ電池を使用しているようで容量の違いはありませんから、単純に中身の問題になります。何が違うんでしょうか・・・。X-Pro2はアップデートで改善されるといいんですがどうなんでしょう。

消費電力設定

X-Pro2にはAFの速さ・EVFのフレームレートを設定によって変え電池の持ちを良くする消費電力設定があります。設定項目は「エコノミー・スタンダード・ハイパフォーマンス」の3モードで、ハイパフォーマンスで一番EVFとAF速度の動きが機敏になり電池の持ちが悪くなります。ドラゴンボールでいうところの界王拳的な位置づけです。変わってX-T2は何故か2モード「ノーマル ・ブースト」だけです。ブーストはX-Pro2でいうハイパフォーマンスの位置づけで、ノーマルは通常時となります。
ちなみに例の電池グリップを付けた状態でブーストモードにするとグリップなしのブーストモードよりも更に性能がアップします。上の表にも書いていますが、撮影間隔やシャッタータイムラグなどです。実際はかなり小さな差ですが、やっぱりスポーツなどの撮影となるとこのあたりが意外とネックとなりそうですから、気になる人はグリップの購入もおすすめします。

EVFフレームレート

まずこれが何なのかという事ですが、簡単に言うとファインダーに表示される液晶画面の動きの滑らかさになります。1fpsであれば1秒間に一回液晶画面を更新します。これだとコマ送りになりますね。X-Pro2のハイパフォーマンスモード時は85fpsですから、1秒間に85回液晶の画面を更新している事になります。X-T2の場合はブーストモードで100fpsとなります。これはグリップのありなし関係ありません。実際それほど動きの激しいものを撮らない限り60fpsでも十分ですが、動きものを撮る際はこのフレームレートが高い方が有利になってきます。

連写最速

X-T2もX-Pro2もメカニカルシャッターを使った場合は約8コマ/秒で、X-T2にグリップを付けブーストをオンにすると約11コマ/秒となります。しかしX-T2の場合は電子シャッターに設定した場合約14コマ/秒と記載があるじゃありませんか!なんかもう裏技的な感じですが、そのあたりはX-Pro2も機械的には一緒のはずですからアップデートを期待しましょう。今のところは対応未定ですが。※ver2.0でのアップデートは無し。

ブラックアウト時間

これはEVFで撮影している場合に液晶画面が真っ暗になる事で、その間撮影者は被写体を追う事は出来ません。実際は1秒は1000msでX-Pro2で150msですから極わずかな時間でしかありません。これも動きものを撮る場合はある程度重要にはなりますが、通常はそれほど気にする所ではありません。

AF性能

X-Pro2もAF性能はかなり良くなっていたんですが、いかんせんニコンのD7200とかと比べちゃうと迷う事も多かったりAF-Cが微妙すぎて「動きものに向いている」と大きな声で言える性能ではない気がしています。しかし今回X-T2の発表と同時にX-Pro2もこのAF性能のアップデートが発表されました。これは私もかなり期待していていくつか記事を読んでいるとその中にこんな記述を発見。

”一発必中・1shot 1kill”は、写真撮影の最大の奥義だと思うが、”数の末に到達する質”が存在するのも写真撮影の世界である。撮影者が何枚も撮らねばならないとき、”X”はそれに応える責務があるだろう。

さて、そのために新開発された技術が、コマ間に行われるAFサーチの回数を増やすというものだ。従来は、コマ間で1度のAF動作しか行われていなかったが、これを最大10回まで行われるようになっている。コマ間で動き続ける被写体の変化に、よりアジャストできるようになる。
X-T2 & X-Pro2 ver2.00 “AFはどう進化したか” | Xストーリー | FUJIFILM X

いままでの困ったAF-Cの動きはこれに起因していると感じていたので、アップデートでこのあたりもかなり改善してくれるんじゃないかと期待しています。ただしX-T2のページには「AF-C時の動体追従性能をより高精度にするため 、AF-Cアルゴリズムを大幅に改良」とあるんですが、X-Pro2のアップデートの内容にはそのあたり詳しく書かれていないので、はたしてAFサーチ回数を増やす事以外に、どこまでやってくれるのか心配ではあります。アップデートは2016年10月となっていますから今からドキドキしておきましょう。運動会には間に合わせてほしいですね・・・。

※ver2.0のアップデート後は迷いがかなり少なくなった感じがあります。AF-C時の追従性能もかなりアップしました。

低照度時AF性能

これも上のAF性能に関連する内容ですが、要は暗いところでどこまでAFを合わせてくれるかといった事です。X-Pro2はお祭りや博物館なんかだとホントにもうAFが合わなくてイライラしていました。AF補助光もついてはいますがレンズによってはケラレてしまって使い物になりませんし、AF補助光は明るすぎるので博物館なんかだと使いにくいんですよね。X-T2はこの性能がアップしたそうで、数値上では-3EVとなっており、ニコンの同サイズセンサーの上位機種D7200と同じ数値なんです。以前わたしもD7200をつかっていましたが、同じ博物館でも難なくAFが合っていましたから数値上ではですけど期待は出来そうです。X-Pro2も10月のアップデートで改善されればうれしいんでけどね。

※ver2.0のアップデート後はかなり良くなりました。補助光無しの暗がりでも頑張ってくれるように。体感的には以前使っていたD7200に迫るぐらいと感じます。

AF測距点

X-T2 X-Pro2(アップデート前) 測距点の違い

X-Pro2もアップデートで対応する事が発表されていますが、写真のように測距点として選択できる箇所が増えます。位相差AFの箇所は変わりませんが、両サイドのコントラストAFの箇所が増えます。

AF-Cカスタム設定

X-T2には動く被写体を追っかけてAFを合わせるAF-Cの動きを細かく設定する機能が付きます。要は被写体の動きに合わせてAF-Cの追従設定をいじれるようになります。運動会はこれ、スポーツカーはこれといったかんじですね。X-Pro2ではアップデートでも対応しないと発表されていますが、AF性能の箇所でも書いた通り、今のところこれが無いとAF-Cは相変わらず微妙なのか、それともAF-Cの性能自体は良くなってこれがあれば更にいいよといった感じなのか、気になっている所です。

そのほか表にある細かな違いはそれほど個人的には気にならなかったので詳しい説明は割愛します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。正直2台持ちしちゃえば気が楽なんでしょうが、経済的にもそれは厳しいんですよね。アップデートが無ければX-T2に行っちゃいそうですが、アップデートもあるとなるとデザインや質感、持っている満足度的にはX-Pro2なんですよ。しかしデザインとOVFにそれほど惹かれないのであればX-T2がいいかもしれません。チルト画面と大きなEVFファインダーはとてもうらやましいです。動画も4Kまでいけますしね。
私はアップデートを待ってAF-Cの違いが大きければ乗り換えを考えようと思っています。悩みは尽きませんね!X-T2の予約も始まってますから、じゃんじゃん悩んじゃってください。それではまた。

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