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腕時計の裏スケルトンって何?ムーブメントが見たいならこの時計

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裏スケルトンとは?

裏スケルトンとは腕時計の文字盤の反対側、ムーブメントが収められている部分を内部が見えるようサファイアガラスや透明なプラスティックに置き換えた仕様の事です。名称は「裏スケ」とか「シースルーバック」の方がしっくりくる方もいますかね。他には「トランスパレントケースバック」なんて呼び方もしますが、舌を噛みそうなのでここでは裏スケと称してお送りします。

裏スケが出来たのはいつ頃?

1990年代以降サファイアガラスの加工方法が確立したのをきっかけに、高級時計ブランド各社が採用を開始。もっと昔にもあったようですが普及しだしたのはこの辺りではないでしょうか。

ちなみに文字盤側が透けてムーブメントが見えるのは裏スケとは呼ばず「スケルトン文字盤」などと呼ばれます。裏じゃないですし。

なんで裏側を透明にするの?裏スケのメリットは?

メリット① ムーブメントが鑑賞できる

高級な時計のほとんどは内部の機械部分も数百点に及ぶパーツで出来ています。出来のいい時計はそのパーツ全てに美しい仕上げを施し時計の中に収めています。古い時計でも見えない部分にもかかわらず中には綺麗なムーブが収められているものがあります。

そんな手塩にかけたムーブが裏方で人の目には見えないなんて悲しい・・・。そんな親心から裏スケルトンは誕生したはず。(憶測ですが)

もちろん商売的にも重要で、今までは外装と文字盤でしかアピール出来なかった要素に、ムーブメントの見た目が追加出来るわけですから、その後は各社がこの仕様を採用した時計を発表し、現在では当たり前の仕様となっています。

メリット②ムーブメントを偽物の見分けに利用できる

外見ではわからないような偽物も繊細に仕上げられたムーブメントを見れば見分けがつきやすくなります。高級ブランドの多くは自社で美しい仕上げが施されたムーブメントを採用しています。そのため蓋を開けずともムーブメントが覗ける裏スケは偽物対策に有効といえます。

裏スケにデメリットは?

デメリット① 防水機能に影響が出る

通常は金属のパーツだけで蓋をしている裏蓋ですが、そこに金属とガラスを組み合わせた蓋をするのが裏スケルトンの時計です。材質が違うパーツを組み合わせている関係上、間にゴムのパッキンを挟む必要があるため、「防水機能」に影響が出てきます。

現状1000m防水や2000m防水を謳ったモデルに裏スケのモデルは見たことがありません。裏スケにしてしまうと、その機能が担保出来ないためでしょう。

日常使用する時計はそこまで気にする事はない

オメガのシーマスター300は裏スケでも300m防水ですし、直近で発表されたロレックスデイトナのプラチナモデルも裏スケでも通常モデルと同じ100m防水です。

ダイバーズウォッチを付けてダイビングをする方でもなければ、そもそもそこまで気にする事では無いとわたしは考えます。

デメリット② ロマン値が下がる

ロレックスが長年裏スケモデルを出さなかったのには理由があります。そもそも裏スケは時計の機能には全く意味が無い機能。裏スケにするという事はわざわざ性能を下げる行為。最高の実用時計を突き詰めていたロレックスはそれを良しとしません。そのため長年裏スケモデルを作りませんでした。質実剛健をかかげるブランドの多くは必要性が無いと考え、Sinn・ロレックス・ブライトリングなどはこの傾向があります。(一部裏スケモデルもあり)

そのような経緯もあり、時計好きの方には裏スケを嫌う方も比較的多いです。先日発表された裏スケのデイトナには落胆の声もありました。

【番外編】ロレックスにもついに裏スケモデルが!

2023年のロレックス新作発表で衝撃的なモデルが発表されました。デイトナの裏スケモデルです。

ロレックスにも過去にはチェリーニと言われるドレスラインのモデルで裏スケモデルがありましたが今回発表されたのはロレックスの中でも看板であるデイトナ。このモデルが裏スケになるというのはそれなりに大きなニュースです。

これと同時にロレックスはムーブメントも新しいものに変更。ロレックスコートドジュネーブという既存の仕上とは違う仕上を導入し、偽物対策に力を入れてきました。

デメリット③ 腕に付けていれば見えない

デメリットとまでは言えませんが、そもそも腕に付けている場合は裏スケは見えなくなります。

以上裏スケルトンについてお送りしました。あまり裏スケかどうかで決めるものではないでしょうけれど、一度店頭で見てみるのもいいと思います。時計選びの参考になれば嬉しいです。

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