ガンプラって腕作った後、ものすごい脱力感に襲われません?
「あぁもう一本同じものを作るのか・・・」そう思って先が進まない今日この頃。
それとは関係ないんですが、最近妙に戦艦に惹かれています。スマホゲーの影響も無いとはいえないのですが、あの流線形のフォルムとメカメカしいハリネズミのような造形がなんともいえずそそられます。緻密・・・大好き!
そんな訳でフジミ模型の艦NEXTシリーズNo.13「長門」を購入しました。
なぜ「艦NEXT」シリーズなのか
艦NEXTシリーズはフジミ模型が出している戦艦模型シリーズで、今までの船舶模型は塗装と接着が必須でしたが、この艦NEXTシリーズはニッパーで切って嵌め込んでをすればそれなりのものが出来上がるというスグレモノ。
スプレー塗装NGの我が家にとってはうってつけなんです。
だから素人向けかといえばそうでもなく、色々なブログ等を拝見させていただくに、かなり精度が高く、見た目も精密感ばっちりでした。
長門購入の前に前哨戦として、同シリーズの駆逐艦「秋月」を作ったのですが、かなり満足いく仕上がりで、今では会社のデスクに飾っています。サイズ的にデスク周りに飾るなら駆逐艦がオススメ。
何故「長門」なのか
特別長門に思い入れがあるわけではないのですが、なるべくシリーズの後発モデルを最初は作ろうと思い一番最近出た長門にしました。どうやら艦NEXT最初の「大和」はうまくパーツがハマらなかったり、かみ合わせがよくなかったり諸々あったらしいのです。最初にそんなのに当たると心折られてしまいます。艦影的には大和型とても好みなので、「長門」が完成したらこちらに手を出してみたいと考えています。
艦NEXT「長門」製作記録
ここからは艦NEXTがどのようなものか、知らない方のために、製作記録を書いていこうと思います。私自身ほぼ素人ですから素人なりの目線になりますが、お付き合いください。
木工甲板 墨入れ ディティールアップ用パーツ穴あけ
まずは甲板から。フジミ模型のこのシリーズにはだいたいディティールアップパーツがついています。要するに「付けなくても完成するけど、付けたらもっと素敵になる」パーツです。今回はこれも頑張って付けていきます。
付けなくてもいいパーツなので、パーツを嵌める穴は開いておらず、自分で穴をあける必要があります。穴あけは難易度が高そうですが、裏側にはしっかりと穴を開ける箇所がわかるようになっていますし、説明書にもどの大きさの穴をどこにあけるのかわかりやすく明記されています。
今回用意したドリルはこちら。ピンバイスは軸径:2.5mmが入れば何でも問題なさそうです。
穴をすべてあけるとこのようにハチの巣みたいになります。これだけでもそれなりに精神をすり減らします。これにパーツをひとつづつ付けていくとなると・・・。
次は墨入れに移ります。ご存じの方も多いと思いますが、墨入れはプラモデルの印影を強調させるため、なるべくならやっておきたい工程です。我が家はスプレー塗装はできませんが、墨入れならできるのでしっかりとやっていきます。
全体的な墨入れは完成後にしようと思っていますが、甲板は後からやるとなるとかなり手間取りそうなので先に行いました。今回甲板の墨入れに使った塗料はこちら。臭いがほとんどなくプラモデルにも負荷をかけにくいと評判の塗料です。
GSIクレオス Mr.ウェザリングカラー WC03 ステインブラウン
これを全体に塗ってしばらく待ってから拭き取ります。拭き取りは専用のうすめ液をクッキングペーパーにしみこませ拭き取りました。塗装する方はこの木の板ごとに違う色にするなんて恐ろしい事もするらしいのですが、とりあえず私はこれで満足です。墨入れ前と後では立体感がちがいますよね。
飛行甲板 レール塗装
お次は飛行甲板です。ここは病院の床などで使われている「リノリウム」でできているそうなんですが、ここに飛行機を移動させる際に使用するレールとターンテーブルがあります。ここは一応シルバーでシールも付属しているんですが、シールだとうまくできる気がしないので頑張って塗装しました。
塗装といってもシルバーのペンでなぞっただけ。ちょっとはみだしましたがなんとかなりました。縦に見える細い線は「リノリウム押さえ」で、ここも本来はゴールド系の色になるようですが、さすがに細すぎて諦めました。次回何か作る際は攻略法を考えてみる予定です。
船体の組み立て 甲板取り付け
船体はグレーの整形色で、船底も赤色で再現されています。船底は先につけると作業がしずらそうだったので後回しにしました。
ほとんどのパーツはガンプラのようにしっかりとはめ込みできます。一応後で隙間ができるのが怖いので、隙間に接着剤は流しましたが、精度は高いように感じます。
船体は先端と後ろ側に隙間ができるので、気になる方は処理したほうがいいかもしれません。
これに甲板を取り付けて船体の土台は完成です。すでにこの段階でテンションが上がる私。ですがこの後に苦行が待ち構えます・・・。
ディティールアップパーツの取り付け
次はこの船体にパーツを取り付けていきます。説明書にあるパーツはもちろん、最初に開けた無数の穴に、細かなパーツを取り付けていく作業ですね。下の説明書は通常取り付けが必要なパーツでこのほかにディティールアップパーツが無数にあります。
パーツの大きさはこんな感じ。精密ピンセットがマジでおすすめです。というか無いと難易度が跳ね上がります。このきのこみたいなパーツが無数にあるのです。
この細かいパーツをひたすら取り付けるとこのようになります。確かに苦行ですが効果は抜群で、一気に精密感が増します。
ロープの箇所はホワイトで筆塗しました。塗装には細い筆がおすすめです。説明書には修正液を使うといいよ!なんて書いてありますが私はこれを使いました。こちらも乾きが早く、塗料の乗りがいいと評判の塗料です。
艦橋の組み立て
最大の苦行箇所を乗り切ると次は艦橋です。ここは一部木床の箇所がありシールが付属しています。ここもシールは嫌だったので、先ほど紹介したシタデルカラーで塗りました。ちょっと暗いですが良しとします。
艦橋も組み立てるだけでサクサク形になるので、とても作っていて楽しい箇所でした。下から積み上げるように作っていくと、それだけであの複雑な艦橋が出来上がります。
精度はとても高いのですが、私の購入したものは一部にバリがありました。精密なキットなのである程度は仕方ないと思います。こういった場合のために可能であれば精密ヤスリを用意しておくといいでしょう。
主砲 船の塗装 取り付け
主砲の根本部分はキャンバス地のカバーがされているので、ここは装載艇と一緒に筆で塗装しました。ちょっと白すぎるので後で墨入れしました。一緒に船の横についている、高射砲(?)にもキャンバス地の部分があるのでそこも一緒に塗装しました。
主砲はこんな感じで向きと角度が変えられます。かっこいい・・・!
途中パーツが吹っ飛ぶ事二回。横にある砲塔が折れること一回。だいぶ形になってきました。いやーかっこいい。こんな精密な戦艦モデルが手に入るのであれば、この苦労も納得です。
艦底・その他パーツを取り付け 艶消しスプレーをして完成
このあと作るのに夢中で一気に作り上げてしまいました・・・。
艦底とその他パーツを取り付け、最後に艶消しスプレーをして完成。近くで見れば粗は目立ちますが、かなり満足感のある仕上がりになりました。戦艦は好きだけどプラモはあまりしたことが無い方でも挑戦する価値ありです。
作り終えての感想
いままで戦艦模型は塗装や接着が前提で初心者にはハードルが高い印象がありました。ですがこの艦NEXTシリーズはほとんどがはめ込みで済みますし、塗装なしでもほとんどの色分けがされているので、おすすめです。初心者だけでなくそれなりに経験されている方も、パーツ自体の精度が高いので、エッジングパーツを使うなどでディティールアップするのも楽しいと思います。(フジミ模型からはまだエッジングパーツは出ていないようです)
ただ初心者でもとは言いましたが、ガンプラとは違い細かなパーツが多く、ハマりにくい箇所や、はめ込みが弱い箇所もあります。またシールは付いてきますがパーツが小さいため塗装のほうが見栄えはいいので、一部は筆塗するなどで対処するとより良い仕上がりになります。
もしこれから挑戦してみたい方は、まず本体を購入してみて、中身を見ながら必要そうな道具をそろえるのがいいかもしれません。道具をそろえるのも楽しかったりしますからね。
以上となりますが、これから艦NEXTシリーズに挑戦する方の参考になれば幸いです。