リコーのGRⅢを買いました。
色々操作してみましたが、GRⅢはとても素晴らしいコンパクトカメラに仕上がっていると感じました。
というかコンパクトカメラの完成形といえるんじゃないでしょうか。
と、これから褒めまくるのかと思いきや、素人目線ながらちょっと気になるところや、富士フィルム病の私だから感じてしまった事など、今回そのあたりも書いていこうと思います。
そんなわけで今回はリコーGR3と富士フィルムのXF10の比較、そしてGR3に私が感じた事を書いていきます。
GR3とXF10の大きさの違い
まずは大きさの違いから。ご覧の通りGRⅢが全てにおいて小さいですね。余計な出っ張りもなくポケットにも入ります。(画像左がGRⅢで右側がXF10です。上からの写真だけ逆になっています・・・)
実際大きさはそれほど変わりません。重さはGRⅢの方が若干軽いです。
GRⅢの外観
いままでGRシリーズに馴染みのある方ならほとんど変わっていない事が分かると思います。そしてさらに小さくなっています。逆にそれが凄い事なんですがなかなか難しいですよね。
携帯性について
大きさはそれほどかわりませんが、GRⅢは電源を切るとレンズが隠れるのに対し、XF10はレンズキャップを付けなければいけません(気にならなければ付けなくてもいいですが)。そのためF10はズボンのポケットに入れるとキャップの分だけ出っ張ります。GR3は厚みもなくポケットにも「すっぽり」入ります。他に余計な出っ張りもなくズボンのポケットにすんなり入る感じは、「ポケットに入る」事を強く意図して作られている気がします。
ポケットに入るというのはかなりの強みで、子持ちの方は経験あると思いますが、カメラをぶら下げていると子供の顔に当たってしまう事が本当に多いんです。けれど遊んでいる時ほど子供は良い表情をしてくれるんですよね。そんな時ポケットからスッと取り出して撮れるGRⅢって最強だと思うんですよ。
GRⅢはさらにセンサークリーニング機能も付いたので安心感が増しました。センサー前ではないですが私のXF10は早くもレンズ部にゴミが入り込んでしまいました。
オートフォーカスのスピードと正確性
XF10はオートフォーカスにコントラストAFだけを使用しますが、GRⅢはコントラストAFと位相差AFのどちらも使用するハイブリット型AFです。この差は大きくて、やっぱりGRⅢの方が早いです。静物や風景などは全く問題ないスピードと正確性です。
ですが顔認証機能があまり動きがよくない印象。子供を撮ってみましたが、顔の周りに□が出て認証はしているのですが、なかなか顔にピントが合わなかったり、撮ってみるとピントが来ていない事がありました。子供もその時は座っていたので動いてはいなかったはずです。アイセンサーが無い為なのかよくわかりませんが、もう少し頑張ってほしい。
上位機種の話になって申し訳ないですが、富士フィルムのpro2+XF23F2あたりのカメラと比べるとフォーカススピードもちょっとまごつく感じがします。迫り出し型のレンズの為か、一旦ピントが迷うと一度レンズを前後させて合わせるので、その分時間がかかります。
これだけコンパクトに仕上がっているので、これ以上を求めるのは欲張りですが、子供を撮るときなどはもう少しフォーカススピードと顔認証を頑張ってほしいと感じるかもしれません。
フォーカスについてはこちらの動画をどうぞ。
最短撮影距離は?どこまで寄れるの?
XF10の最短撮影距離は10cmでしたが、GRⅢは驚異の6cm!
10cmでも十分といえば十分ですが、6cmとなればさらに表現の幅は広がりそうです。一応サンプルで寄りでとってみました。
GRⅢは手振れ補正付き
これは比較というか機能の違いとなりますが、GRⅢは光学手振れ補正が付いています。まだ実感できるほど使用していませんが、シャッタースピードも稼げるし、失敗写真も減らせるはず。それに動画を撮る場合も画面ブレが減るので良いですね。
この小ささで手振れ補正を入れてくるのは驚愕です。
写真の仕上がりについて
これは好き嫌いがありますし、そもそもレタッチすればいいので完全に個人の感想になりますが、私的にはあまり好きな写真には感じませんでした。XF10の写真の方がどうしても心が動いてしまいます。富士フィルム自体が記憶色を重要視しているので仕方がないのですが、私はやっぱり富士フィルムの色が好きなようです。GRⅢの設定を色々変えてみましたがどうしてもあの感じは出ないのです・・・。ビビットにしてみたり色相を変えてみたりいろいろやってみたもののやっぱり違う気がします。私の微妙なスキルでもなんだか良い感じに仕上げてくれる、それが富士フィルムのカメラだとすれば、GRⅢはその場をしっかりと誇張無く切り取る感じ(個人の感想です)。写真はシャープだし歪みは無いしで申し分ないですが、私的に撮った写真を後で見ると「あれを撮ればこんな感じだよね」といった具合でなんだか超えてくる感じがないんです(腕の問題?)。GRⅢは簡単に誠実にその場を切り取ってくれるぶん、撮影者自信の力量が出ちゃうんだと感じました。
とりあえずGRⅢで色々撮ってみましたので参考までにどうぞ。どれもJPEG撮って出しです。XF10の写真はこちらのレビューでどうぞ。
GRⅢ イメージコントロール(撮影時のフィルター)ごとの違い
GRⅢにはイメージコントロールが搭載されています。XF10にもありますが、今回はGRⅢで色々撮ってみたのでご覧ください。
GRⅢ その他の撮影サンプル
操作性について
操作性については完全にGRⅢに軍配が上がります。
まず立ち上がりが早い早い。レンズ迫り出し方なのに一瞬です。たぶん電源入れて一秒ぐらいじゃないですかね。
※起動は先ほどのフォーカススピードの動画にありますので、そちらをご覧ください。
また最初は不安だったタッチパネルもファインダーが無い関係か勝手に操作されてしまう事もないですし、スマホ並みにサクサク動くので気持ちが良い。ボタンでの操作も前モデルと比べてボタンの数は少なくなりましたが、十字キーの周りがスクロールボタンになったりと、操作でボタンが少ないと感じる事はありませんでした。
何よりタッチパネル操作が軽快でボタンよりもタッチパネル操作の方が使う人が多いんじゃないでしょうか。これは富士フィルムに見習ってほしいところで、XF10はタッチパネル操作も誤動作しますし、ボタンでの操作ももっさりしていてはっきり言ってイライラします。
撮影画像を見る時もサクサクでスクロールボタンを回すと目まぐるしく画像が変わります。さすがに高級コンデジだけあってこのあたりも抜かりないですね。
タッチパネルを使ったメニューの操作も動画で撮ってみました。いやホントサクサクです。思った通りに動かせるって気持ちいいもんですね。
こちらはタッチパネルでの画像プレビュー動作。これもスマホ並みに軽快です。
GR3について思う事
XF10については先日こちらの記事に書いたので、今回はGR3に重点を置いて書きました。
GR3を初めて手にして感じたのは、とにかく小さくて撮りやすい。今回の買い替えで一番重点を置いていた持ち運びのしやすさについてはこのモデルはピカイチです。ポケットにもすっぽり入り、それでいて外装もしっかりしていて安心感があります。さらにはセンサークリーニングまで付き安心感が格段に上がりました。
とにかく荷物を減らしたい。ちょっとしたお出かけに持っていきたい。常に持ち歩きたい。GRⅢは現在最強のコンデジじゃないでしょうか。
ただ、とにかく撮って出しでレタッチしたくない人は、一度富士フィルムのカメラも触ってみてください。(もはや富士フィルムの手先)
いよいよ発売されたGR3。ご検討の参考になれば嬉しいです。